和田金では自社牧場で牛を育てています。店主自らが兵庫県産の黒毛和牛の中から優秀な雌の仔牛を厳選して仕入れを行い、肥育、出荷に至るすべての過程において専門家の目の行き届く、安心・安全な環境を整えております。
牛肉における品質の違いが如実に表れるのは、牛脂だと言われています。いい牛肉の脂は、融点が低く、人の体温でさらりと溶けてしまうのです。この旨みを司る成分は「不飽和脂肪酸」です。また、品質の高い和牛特有の「和牛香」と呼ばれる甘い香りは、牛脂がほどよく広がる霜降り肉に多く含まれています。これらの成分が豊富な和田金の牛脂は、常温にしばらく置くと宝石のように透きとおった輝きを放ちます。
自社牧場から直接入荷する新鮮な松阪牛をご提供するため、原則として肉の冷凍は行いません。これは、その時々の必要量に応じて牛肉を調達できる自社牧場を持つ和田金だからできることでもあります。また、冷凍の肉であればかなり薄い状態でスライスできますが、冷凍していない肉の場合はそれなりの厚さが必要となります。和田金の寿き焼に使う平切り肉が一般のものより厚い理由のひとつには、冷凍しない伝統があり、それが和田金の肉の力強いおいしさにもつながっています。
兵庫県産の優秀な黒毛和牛の仔牛を厳選して仕入れ、自社牧場で時間をかけてじっくり丁寧に育てています。そのすべてが、豊かな脂肪を蓄え、柔らかな肉質を持つことで知られる雌牛です。
外部から雑菌を持ち込まぬよう、きちんと管理された清潔な牧場で、牛にストレスを与えぬよう配慮した環境を整え、常時約1,000頭を育てています。また、外部からの立ち入りを制限し、人も車も当牧場の消毒施設で除菌してからでなければ入場できないシステムを取り入れ、厳格に管理しています。
和田金の松阪牛ならではの深い味わいと芳香を作り出す大事な要素のひとつが飼料です。長年の経験の中で培った独自の飼料に地元農家から提供される稲藁を合わせ、細心の注意を払いながら牛に与えています。郷土・松阪が生んだ宝物のような食材・松阪牛は、地元農家の熱意とともに育まれています。
牛の脂肪を最高の状態に分散させ、きめ細かな肉質をつくるために定期的に行うマッサージは欠かせない作業です。こうした日々のケアにより高い香りを醸す上質な牛脂と肉質が出来上がります。
和田金は、三重県が認定するブランド和牛「松阪牛」を扱う店舗として、唯一単独で認められている店舗です。また、和田金が提供する牛肉については、「松阪牛個体識別管理システム」により生育過程などの情報を公開しています。
これは、牛が食欲をなくした時の食欲回復法のひとつです。和田金の三代目店主が始めたことからメディアの注目を集めましたが、毎日の食事のようにビールを与えているわけではありません。あくまで食欲が落ちた時の健康管理のひとつとして取り入れている対処法です。